「家を見る前にやっておきたい。生活動線を書き出すという住まい選び」
- 相澤 美絵

- 8月6日
- 読了時間: 4分

はじめに
住まい探しを始めると、気になることがたくさんあります。
価格、駅までの距離、沿線、間取り、日当たり、学区…。
どれも大切だからこそ、「結局、何を優先すればいいの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そんなとき、私がおすすめしたいのは、家を探す前に「自分たちの暮らし」を整理することです。
生活動線というと、家の中での動きをイメージする方が多いかもしれません。
もちろん家事動線や間取りも大切ですが、住まい選びでは「家の外も含めた毎日の動き」を考えることがとても重要です。
朝起きてから夜眠るまで、家族はどこへ行き、どんなふうに過ごしているのか。
それを書き出してみると、「自分たちにとって本当に必要な住まい」が少しずつ見えてきます。
① 平日の動きを書き出してみる
まずは、家族それぞれの平日の行動を書き出してみましょう。
例えば…
お母さん
起床→ 朝食づくり→ 洗濯→ 家族で朝食→ 洗濯物を干す→ 子どもを送り出す→ 身支度→ 徒歩で駅へ→ 電車で通勤
お父さん
起床→ 子どもの支度を手伝う→ 朝食→ 身支度→ 徒歩で駅へ→ 電車で通勤
このように細かく書いてみると、「誰が」「どこへ」「どのように移動しているのか」が見えてきます。
② 休日の過ごし方も書いてみる
平日だけではなく、休日の過ごし方も意外と大切です。
例えば…
・スーパーやドラッグストアへ買い物
・子どもの習い事の送迎
・家族で公園へ遊びに行く
・実家へ帰省する
・電車でお出かけする
休日は平日とは違う場所へ行くことも多く、住まいに求める条件も変わってきます。
「休日によく行く場所」が暮らしの満足度に大きく影響することも少なくありません。
③ 子どもの動きを考えてみる
子どもがいる家庭では、大人だけでなく子どもの動きも大切です。
例えば、
・学校まで歩いて通う
・塾へ行く
・習い事へ通う
・公園で遊ぶ
・友達の家へ遊びに行く
年齢によって必要な環境は大きく変わります。
幼い頃は保育園までの送迎が中心でも、小学生になると通学路の安全性、中学生・高校生になると駅や自転車での移動が重要になるでしょう。
「子どもが安心して過ごせる環境か」という視点も、住まい選びには欠かせません。
④ 買い物の動線を書き出す
毎日の買い物も、意外と生活の中心になります。
・食品はどこで買う?
・日用品はどこで買う?
・ネットスーパーを利用している?
・車でまとめ買いをする?
・仕事帰りに立ち寄ることが多い?
「スーパーが近い」というだけでなく、「普段利用するお店へ行きやすいか」を考えることも大切です。
⑤ ゴミ出しや日常の小さな動き
見落としがちですが、ゴミ出しも毎日の暮らしの一部です。
今は24時間ゴミ出しができるマンションに住んでいるのか、それとも決まった曜日だけなのか。
その違いだけでも、暮らしやすさは変わります。
ほかにも、
・宅配便を受け取る
・クリーニングへ行く
・郵便を出す
など、小さな動きも積み重なると暮らしやすさにつながります。
⑥ 車を使う頻度も考えてみる
車を所有しているかどうかでも、住まい選びの条件は変わります。
例えば、
・毎日車で通勤する
・休日だけ利用する
・カーシェアやレンタカーを利用する
・車は持たない
車を使う家庭なら、駐車場の出入りや道路状況も大切です。
一方、車を持たない家庭なら、駅やバスだけでなく、カーシェアやレンタカーが利用しやすい場所かどうかも暮らしやすさにつながります。
書き出してみると見えてくるもの
今回の例の家族では、
・駅まで歩きやすいこと
・子どもの通学路が安全なこと
・習い事へ通いやすいこと
・スーパーやドラッグストアが近いこと
・家事がしやすい間取り
・レンタカーを利用しやすいこと
このような条件が、毎日の暮らしにとって大切だと見えてきます。
最初は「駅徒歩○分」という条件だけで探していたとしても、実際にはそれ以上に大切なことがあるかもしれません。
生活を書き出すことで、自分たちにとって譲れない条件が整理され、住まい探しの軸がはっきりしてきます。
最後に
住まい探しでは、つい「物件そのもの」を見てしまいがちです。
でも、本当に見るべきなのは、その家で送る毎日の暮らしではないでしょうか。
朝起きてから夜眠るまで、家族はどこへ行き、どんな時間を過ごしているのか。
それを書き出してみると、「駅が近い家がいい」「広いリビングがほしい」と思っていた気持ちの奥に、本当に大切にしたい暮らしが見えてくることがあります。
正解の暮らし方は、家族の数だけあります。
だからこそ、誰かの理想を追いかけるのではなく、自分たちの生活を一度見つめ直してみてください。
住まい選びは、間取りや立地を選ぶことではなく、「これからどんな毎日を送りたいか」を選ぶことなのだと、私は思っています。


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